原発は安全というファンタジーが崩れた日

ありゃー、大変なことになっちゃったな。震災の被害にあったみんなに一日も早く幸せな生活がかえってきますように。正直いってあれが自分の住んでいるところでなくてよかったなんて思っては、うしろめたくて居心地の悪いキモチ。しかし地震津波もすべて起こるべくしておこっているわけで、停電とか、放射能漏れとか、風評被害とか、買占めとか、自粛とか、起こってからはどうにもならんでしょう。


東電や政府にたいして批判のほこさきをむけるのをためらい勝ちな人がいる。チェルノブイリ原発事故みたいな危険があると知りながら原発を地方に建設させてきた、とか、原発でつくった電力をつかって豊かな生活をつづけてきた、といううしろめたさからなのか。それ、今回の事故の反応としておかしいでしょう。ちがうなーと思ってしまう。また「それでも原発は必要」とか言いだす人もいて、どういう神経の持ち主なのかと思ってしまう。それは「あの事故はやむえなかったんだ」だから「いまの原発は間違ってなかったんだ」みたいに読み取られてもしかたないでしょう。被害者の感情をさかなでまくりでしょう。そんなやつは被曝して死んでくれとか、とか思いますよ。


原発放射能もれは、津波で5メートル水没したために原子炉を冷やすポンプや計器などが、みな壊れてしまったことだそうです。今回の津波は想定外のレベルのもので、「ありえない事故」だったのだとか。ところが明治の三陸地震でも、今回とおなじ38メートルの位置まで津波がきていたところもあったそうで、津波が来たらどうなるか、電源が失われたらどうなるかと、警告していた人もいたらしい。ふたコトメには想定外想定外って逃げてるだけだろう。政府や東電のいう安全ってのは、危険に目をつぶることなんだ? しょっ引かれたIT社長みたいに「ソウテイナイ」連呼してくれよな。事故が起こることは「ソウテイナイデシタ」とか。


でないと、いまある「安全な原発」がちっとも「安全」でないことになる。東電は福島と新潟にあわせて17基もの原発をもっているが、中越地震とこんかいの地震とで4基しか稼動していない。原発は発電コストが安いということがウリだったらしいけど稼働率低すぎでしょう。使用済みの燃料の処理費用とか、織り込まれていないばかりか、地震発生後の安全確認とか、事故がおきたときの賠償とかもふくめると、そうとうなバクチなのでは。バクチのうえに成り立っている国家ってあぶなすぎでしょう。


いまのところ放出された放射能が少ないのが不幸中の幸い。放射能のこわいところは、ガンになる確率が高くなることだろうけど。基準値を上回ったようなホウレン草とか水をとるくらいなら、タバコの副流煙とかのほうがどんでもなく悪いそうだ。喫煙者はたばこをやめて、福島県産の農産物を食べたほうが、よっぽど健康にいいんではないかな。それと海外の人は、日本の製品っていうだけで放射能うたがうなんていう、風評やめてくれよな。とかいっても無駄なんだろう。事故はおこってからでは遅いってのは、こういうことなんだな