真夏の夜の夢冒険。のりP 物語

「えーん、怖い夢を見たよ」
「お母さんが、おまわりさんに、連れて行かれちゃうんだよ」
「ばか、そんなこと。。。。」


ノリPの夫が覚せい剤で逮捕。ポータルサイトの片隅にあった記事が目にとまる。記事によると、彼女と息子(10)が行方不明で、捜索願が出されているというのだ。他のニュース記事にも目を通す。この夫というのが、自称プロサーファーの怪しげなひとらしく、なんとまあ、ひどいヤツと結婚したものだな。せっかくの楽しい夏休みにマスコミの餌食にされないように、2人でどこか隠れているのかな? 携帯電話の電波をたどれる範囲では、最後にいたのは山梨あたりで、その後は携帯の電源も切られて足取りがわからないとか。しかし捜索願いって。。。。、のりP?


しばらく経ってから(1日くらい?)、息子は保護されたというニュースがあがってくる。知人の家に預けられていたらしい。さらに今度はノリP に逮捕状が出されるというニュース。さらに情報を得ようと、2ちゃんの掲示板。中には検査のときに薬物が検出されないように、時間を稼いでいるのだろうというコメントあったり。ぶつ切りの情報がつながって、ことの顛末しだいに見えてくる。夫が逮捕されたとき泣き崩れたとか、尿検査をかたくなに拒否したとか、子供をあずけてあるという理由でその場を去るとか、ニュース記事もあり。現場の様子がなんか生々しく浮かび上がってくる。


いつかだったか彼女が「笑っていいとも」にでていたのを思い出す。ソフトボールの投手だったとか、へぇこんなカワイイこが〜〜とか、例によってタモリが持ち上げてた。タモリと同じ福岡出身ということなど、たあいもない話をしていた。よくわからないのりP語が流行りだしたり、もちまえの明るさでもって人気がでたけど、曲というとあんまりヒットしてた記憶がない。ヒット曲はあるのかもしれない。調べてみると「アニメ三銃士」の主題歌がそうだったりする。桂正和の描くヒロインが、彼女をモデルにしているっぽいところとか、マニアックな盛り上がりはあったのかもしれない。90年代には、清純派ということで高感度はよかったので、CMとかテレビドラマに出演したりして、アイドルというよりもタレント・女優ととして生き延びていたというイメージがつよい。世間的に知れ渡った存在に。


下世話なゴシップ話の掘り起こしでみる。かつて、のりP と脚本家の野島伸治が結婚間近とまで噂されていたとか。野島氏はやや社会派でドロドロしたシリアスドラマの脚本家で、90年代に活躍していた。のりP は出演者として、知り合うことになったのだろう、けど、その関係も97年には終わり、翌年にははやくも、というかはやすぎ、今のダンナとおめでた婚ということになる。さらに記事を読んでいると、都内のクラブに現れるのをよく目撃されたり、足に刺青を入れているなどとある。変わってしまったのは結婚してからだ、みたいなことが書かれている。ひょっとすると80年代アイドルの生きた化石として年を重ねていくよりも、違う何ものかになりたかったのかも。今回の事件につながる、長い伏線ともなっている、かつての結婚になにかを決断っぽいものがあったような感じもする。「清純派やめたいです」だったのだろうか? 


行方をくらましていた間、どこで何をしていたかについては口を閉ざしていて明らかではない。ただ、ずっとテレビを見ていたという。容疑者としての自分が映っているのをみていた。